浜松市に生まれ育って

戦後レジームからの脱却は別として、時代に合わない
部分があるなら、憲法の改定も一理アリと思っていた
のですが、昨夜ＮＨＫスペシャル「硫黄島　玉砕戦」を
見て、考えが変わりました。

軍本部の命令で、地獄を味わい鬼畜と化してしまった
日本兵。
ビルマ、ガダルカナル、ジャワ、フィリピンそして沖縄と
命令ひとつで死闘を繰り返し、多くの日本兵が亡くなり
ました。



地獄に置かれ、死を決意したけど、幸いにも生き残った
人々もいます。今、８０才以上のおじいちゃんたちは、
誰もがそんな経験をし、二度と戦争は経験したくないと
思っています。
喜んで敵兵を殺した人なんて少ないのだと思います。
軍国主義の教育と、絶対的な本部命令に忠実に動くよう
洗脳されていただけなのだと思います。

悲惨な戦争の生き証人が大勢いる中、憲法改定だの
戦後レジームからの脱却だのと、否定だけをしたり、国
際協力という偽善の旗のもと憲法９条を変え、アメリカの
後を追い、戦場へ自衛隊を堂々と送り出そうとしている
のでは、ないでしょうか？

国際協力、平和維持活動、アメリカの後方支援・・・・
戦争を経験した方々の目には、どう映っているのでしょう。
経験してきた戦争とは別物で、大賛成であるという人は
少ない（皆無）と思います。

憲法改定を叫んでいる議員の中で、戦争経験者（前線で
地獄を見た人）は何人いるのでしょう？
ほとんどが、戦後生まれの若い議員か、政治家の家に生
まれ、戦場とは無関係だった家に育った人ではないか。

戦争＝人殺しの地獄を目の当たりにしたことのある議員
なら、とても９条改定など思いもしないのではないかと思い
ます。

戦後レジームからの脱却を論ずるのも結構ですが、戦後
生まれの人だけでなく、戦争経験者も含めて、じっくりと論
議を重ね、伸張の上に慎重を期して、進めていく問題だと
改めて痛感しました。

今日は、広島原爆記念日です。
広島市長は、久間元防衛大臣の失言と安倍総理の９条改
定を厳しく批判しました。痛みを知っている人の本心だと
思います。